2012年3月11日(Sun.)
岡山市街にて連携開催



タイムテーブル(予定)

下石井公園
(西川アイプラザ前)【map】

10:00〜16:00 有機生活マーケット
11:30〜12:00 献花式典
12:30〜 サイレントパレード

石山公園
(城下筋)【map】
14:00〜16:00 パレード到着後
トーク&ライブ

さん太ホール
(市役所筋)【map】
17:00〜 キャンドルナイト&コンサート

山陽新聞社20Fレストラン
(市役所筋)【map】
19:00〜23:00 アフターパーティ






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ストリーミング配信は2012.3.11.10:00から



メッセージ

沈黙の儀式について - 黒田晶(作家)

"We say yes to the imagination." --Angela Davis
「想像力にイエスと言おう」 アンジェラ・デイヴィス

実験してみましょう。
どんな瞬間も新鮮なものに変える実験です。今、どこにいますか?
人がいても大丈夫。少しじっとできる場所さえあれば構いません。目を閉じる場合は、誰かに文章を読んでもらってください。

いいですか?
さて、想像してみてください。

あなたは今、地球以外の星で生まれた宇宙人。ずっと居住可能な惑星を探し、恐ろしいほど長い時間、星々を旅していました。何千光年も、何万光年もの間です。あなたはへとへとに疲れ果てています。もう漆黒の宇宙を旅するのもうんざり、自分を哀れに思うほどです。身体中が痺れ、疲労が澱のように溜まっています。どこかへ辿り着きたい、そう願い続けて長い間、あなたは旅をしていたのです。

そして、ついに。
あなたは着陸しました。

ここは小さな、青い星です。火と水があり、美しい模様を描く岩の上に緑が生い茂る場所です。今この瞬間に、目の前に誰かいますか?それはあなたと同じように、暗闇のなか旅を続けて地球に辿り着いた人たちです。

さあ、目を開けてみてください。

実験が成功すると、いつもと違う感覚があなたの中に生まれます。懐かしいような、嬉しいような、見慣れたはずの風景が、全く別の輝きを持って目の前に現れます。想像するのが難しい、と思うなら、身体の中にある「重さ」に意識を置いてみてください。歩きすぎて足がだるいとか、お昼ご飯を食べ過ぎて身体が重いとか、何かありませんか?目を閉じて、その重さを感じてみてください。それを「宇宙を何万光年も旅して疲れ果てた」気持ちだ、と仮定してみましょう。そんなもの?と、不思議に思うでしょうか。もっと酷い気分のはず?そうかもしれません。でも実際には、私たちは宇宙を旅してはいません。その感覚を本当に味わうことは、決して叶わないのです。違うな、と思ったら、その気分を充分に味わえるまで想像してみてください。「ずっと本当の居場所を探して旅をしている」とは、一体どんな感じなのでしょう。その答えを探すために、私たちは想像力を使います。

さて、ふたたび想像してみてください。

もし何か、とてつもなく悲しい出来事があなたの身に起きたとしたら、それは一体どれほどの悲しみになると思いますか?その悲しみ自体を感じようとする必要はありません。ただ、「想像を越えるほどの悲しい出来事」ということが、自分の身に起きたとしたら?それは一体、どれほどあなたを悲しませるでしょうか。

そのことについて、少しの間だけ感じてみることにしましょう。
沈黙の中で。目を閉じて、心を鎮めてください。

共に感じましょう。

誰もがあなたと同じように、大いなる悲しみを感じる可能性を抱いています。でも同時にそれは、もしあなたの身に悲しみが降り注いだとしても、それは自分にも起こりえたのだ、と想像力によってあなたに寄り添うであろう人々が存在している、という事実を表してもいます。想像上の大いなる悲しみを感じようとする、今のあなたのように。そんな人々が、世界には沢山いるのです。
失われたものは、いつだって余りにも大きく、抱えきれないほどに思えます。それは反射的な恐れを引き出すかもしれません。死とはまるで、私たちを飲み込もうとする暗闇の穴のようにも思えるからです。でも、それが常に私たちの傍にあるのだと気付くことは、私たちにとって悪いことではありません。怖くないはずですよ、だってあなたは今、生きているのだから。

私たちは、共鳴しています。
あなたの想いは、私の想いです。
しばしの沈黙の中、共にそれを感じましょう。

読んで下さって、ありがとうございます。

黒田 晶

Akira Kuroda 黒田晶(くろだあきら)

1977年生。英国University of Brightonにてメディア・スタディーズを専攻。留学中の2000年、「YOU LOVE US(単行本発売時にメイド・イン・ジャパンと改題)」にて第37回文藝賞受賞。2003年、「世界がはじまる朝」が第16回三島由紀夫賞候補に選出される。大学卒業後に帰国し、会社員などを経て、現在は翻訳および文筆業を行う。短編に「世界は牡蠣」(2007年「文學界」文芸春秋社)、「Family Entertainment」(2011年「In The City」BEAMS)など。

Tumblr: The Cloud of Unknowing
http://akirakuroda.tumblr.com/


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